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数々の可能性を秘めた工業用クロムめっきとは・・・

クロムめっき

クロムめっきは、一般には硬質クロムめっきと装飾用クロムめっきとに分けられており、前者は、Hard Chromium Platingの訳語で素材に硬く厚いめっきが被着されて、確実な密着性を有し、JIS規格においては工業用クロムめっきと呼ばれております。
装飾用クロムめっきは一般には素材に銅、ニッケル等の中間めっきが施され、その上に薄くクロムめっきが行われているもので、耐摩耗性が小さく、かつ銅またはニッケルめっきがクロムめっきよりも素材に対する密着力が弱いために剥げ易いのが欠点です。 装飾目的のためにクロムめっきを直接素材に加工することもありますが、これはめっき層が薄いことと、目的が装飾用であること以外は、技術的には硬質クロムめっきとみなすことができます。
クロムメッキは、1854年ブンゼンが初めて電解に成功したものといわれておりますが、実用化されたのは近々70年前後です。 しかも我が国では硬質クロムメッキは戦時中軍需に独占されていた関係上、その優れた特性が一般には殆ど認識されずにおりましたが、戦後各工業分野に進出するにおよんで、その真価を発揮してまいりました。

硬化クロームめっき

硬質クロムめっきのもつ性質は、めっき液、めっきの前処理等これを加工するめっき工場の技術により大きな差を生じます。
硬化クロームめっきは当社創立者荒木実の特許『硬厚なる金属クロムを被着する方法』を技術的基礎とし、日進月歩の応用分野における経験を生かしつつ、70年に亘って研究進歩発展した硬質クロムめっきで、めっきの密着性、耐摩耗性、硬さ等の性能が極めて優れており、かつ、これらの性能のバラツキは極めて少く、常に安定しためっきであり、他の硬質クロムめっきに比し優れた特色を有しております。

金属クロムと硬化クロームめっき

溶解によって作られた金属クロムは、その硬さは比較的軟い(HV200程度)が、硬化クロームめっきされたクロムは非常に硬く、その原因は、無水クロム酸を溶液として電解析出されたクロムの中に0.02~0.05%程度の水素と、若干の酸素が含まれており、そのため結晶に歪みが生じ、かつ電着クロムの結晶粒子が非常に微細なことにより、硬さが高くなるのであろうといわれておりますが、この特質は技術によって大巾に変動し、優れた技術によって初めて維持できるものです。

硬化クロームめっきと素材

硬化クロームめっきは他のめっきのように中間めっきをしないので、素材のもっている欠点をそのまま拡大し、一方めっき面が美しくなるため、欠点がより目立つようになります。 もし素材にピンホール、巣、割れ等の欠陥があると、それが顕微鏡的なものでも拡大されて見えるようになります。
従ってよいめっきは、よい素材にこそ初めて可能となります。 よい素材とは高級な材料という意味ではなく、ピンホール、巣、割れなどの欠陥のないという意味です。
又、硬化クロームめっきは、鉄鋼、銅、鋼合金、アルミニューム合金、亜鉛合金、タングステン等ほとんどの金属材料にも加工が可能です。

省資源・リサイクル

工業用クロム・ニッケルめっきは何回でも再加工が可能なので、その都度新品としてご使用いただけます。
貴重な機械部品を何回でも低コスト・短納期で再生・再利用できるので、他に類を見ない省資源・リサイクル型のテクノロジーと言えます。

工業用クロムめっきのJIS

工業用クロムめっきのJIS規格は、JIS8615として制定されており、当社も直ちに申請し昭和42年に表示許可を受けました。(許可番号367158) さらに平成20年(2008年)に新JISマーク表示制度の認証を受けました。(認証番号JQ308078)

工業用クロムめっきの特質

高い硬度 750~1,100HV
耐摩耗性 極めて高い(摩擦係数が低い)
摩擦係数0.16(鋼との組合せ)
摩擦係数 0.16(鋼との組合せ)
耐食性 極めて高い塩酸、フッ酸に侵されるが他のほとんどの酸に耐える
耐熱性 極めて良好400℃位までは硬度はほとんど変わらない
めっき厚さ 色付け程度から数ミリまで自由
仕上研磨 超鏡面
0.03Sのスーパーミラー加工
部分めっき ある程度可能
再めっき 何回でも古いめっきをハクリし再めっき、
再利用が可能
素地への影響 低温加工(50℃前後)のため素地への影響はまったく無い
密着力 極めて良好な加工条件によって高い密着力を達成
素地材料の
肉盛り復寸
ほとんどの金属表面上に加工可能
工業用クロムめっきの特質
圧延ロールのクロムめっき
クロム(Chromium)の物理的性質

工業用3価クロムめっき

3価クローム(アルミロール)/3価クローム(鉄ロール)

数々の優れた特質を有する工業用クロムめっきは6価クロム溶液中で電折されますが、世界的な環境保護の見地から6価クロムを排斥する方向に進んでいます。他に類を見ない優れた機能を有するクロムめっきを、毒性をまったく持たない3価クロムに代替する研究は以前より行われており、現在1μ以下のめっき厚さの装飾クロムめっきは3価クロムに代わりつつあります。

硬厚な工業用3価クロムめっきの開発研究も世界各国で行われていますが、東京都市大学 星野重夫名誉教授が開発した「星野浴」による工業用3価クロムめっきの実用化研究を、同大学及び日本硬質クロム工業会会員有志によるコンソーシアムで、関東経済産業局の補助を受けて実用化のための基礎研究を行ってきました。
今後さらなく研究実験を積み重ね、環境対応型6価クロムフリー硬質クロムめっき(工業用3価クロムめっき)の実用化を目指して努力してまいります。

これまでに得られた研究成果では、工業用6価クロムめっきとほぼ同等の特性を有し、小型、中型部品の加工には成功しました。これから大型部品や量産品の実用化研究をすすめてまいります。


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